 邦訳「職業奉仕」は、深川純一PDGが“生活のために収益を挙げる職業と、 報酬を求めない活動である奉仕、という相反する内容を結合させた意味不明な言葉”と 語られたように,多くの先達や日本中のロータリアンの解説にも、解らない部分が残るようです。
D.
C. フォワード著「奉仕の一世紀」第6章によれば、Vocational
Serviceという言葉が 登場したのは、1926年以前の大英帝国・アイルランド内RI(RIBI)であって、 当時のRIBI会長のS.パスカルと事務総長のV.カーターがロータリー活動(activity)を 簡潔にまとめるために、ハイウェイの3車線(lanes)に喩えました。 1927年にRIがこれを採用し、さらに翌年に第4の路線(trauck:International
Service)を加えてRotary’s Four Avenues of
Serviceと称したので、 これは「ロータリー活動の4路線」と訳すべきです。
そして、そこで説明されている文章は次の通りです: Vocational
Service,where・・・・ この関係副詞whereが「職業奉仕」というような 抽象名詞を受けているわけがありません。 これは明らかに文章の元につながって、Vocational活動(Service=activity)の
路線(an
Avenuue)を説明しているのです。
英英辞典でserviceを引くと、日本語の「奉仕」(報酬を度外視して国家・社会・ 人のために尽くすこと)という意味は存在しません。 これを受けて近年の英和辞典でもservice=尽力、貢献、奉仕:(helpful)活動activityと 記されていて、medical
service=医療活動、と訳されています。 serviceは(支援)活動を指しています。
つぎに“Vocation”の語源を調べることにします。 vocation
= voc ・ call ・ ation voice(神の)声が ・
call(呼ぶ) ・
こと/仕事(名詞語尾)
vocationとserviceは、ともに“宗教用語”であって、「無償の活動」、 「神の意に従った仕事」、「他人のために役立つ仕事」を意味する言葉です。 前者が“持続的で一生続く仕事”を意味するのに対して、 後者は“ターゲットを絞った、限定的な仕事“を意味します。
それ故、“Vocation”を「職業」(生活を支える手段としての仕事)と訳したのでは、 意味が通じないのですが、それに代わる日本語が存在しないために、 ここでは‘職業’と記すことにします。
Vocational
Service (‘職業’活動):
@
生涯にわたって「他人のために尽くす」という理念(神の意)に基づいた仕事を
ロータリアンが続けていくために、それをロータリー・クラブが支援する活動。
A
上の理念(神の意)に基づいた仕事をロータリアンが自ら実践するとともに、
外部の人々にも伝え、広めていく活動。 |
「職業奉仕に関する声明」(手続要覧)に述べられている、“クラブと会員双方の責務”とは 何を意味するのか、また、ビチャイ・ラナクル元RI会長がくり返して語られる “職業分類と対外活動の重要性”とは何か、これまで誰の解説もありませんでした。 ・・・それらは上の解釈によってはじめて理解可能となるでしょう。
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